令和8年度6月定例会 / 2026/06/18
利用者ニーズを踏まえた児童育成クラブの今後のあり方
質問者:田中詩織(みらいと維新の風)
ひとことで言うと
児童育成クラブは、保護者の就労を支えるだけでなく、こどもたちが放課後を安心して過ごす大切な居場所です。田中詩織議員は、令和8年度に保留児童45人、待機児童16人が発生している一方で、民設クラブには受け入れ余力がある施設もあることを踏まえ、利用実態の分析、利用者ニーズの把握、こどものウェルビーイング、学校施設や空き教室の活用について質問しました。
特に、単に受け入れ枠を増やすだけでなく、保護者が施設を選ぶ理由や、こどもたち自身の思いを把握し、今後の児童育成クラブの整備や運営に反映していく必要性を確認しました。
市の答弁要約
市は、児童育成クラブは原則として通学する学区内の利用としているため、他学区に空きがあっても待機児童の解消につながりにくい面があると説明しました。保留児童については、同じクラブを継続して希望することや、特定のクラブを希望することが主な要因の一つだとしました。
施設ごとの利用状況の差については、小学校内または近接地にあるか、移動の負担、友人と同じクラブに通いたいという児童の希望、延長保育や特色ある教育プログラムなど、さまざまな要因があると説明しました。また、民設クラブに対しては、特色ある体験活動などの工夫を促しているとしました。
利用者ニーズの把握については、公設クラブでは利用者アンケートを実施しており、今後は民設クラブでも公設クラブと同様のアンケート調査を実施したい考えを示しました。辞退者や保留者の声も大切にし、満足度だけでなく、施設を選んだ理由や今後求めるサービスなども把握する方向で検討するとしました。
こどものウェルビーイングについては、児童育成クラブを単なる安全・安心な居場所にとどまらず、こどもたちの健やかな育ちと幸せを支える場と捉えていると説明しました。こどもたちが安全に利用でき、自分の好きな遊びや活動に主体的に取り組める環境、支援員の確保や質の向上が重要だとしました。
学校施設や空き教室の活用については、すでに山田小学校、常盤小学校で実施しており、来年度からは老上小学校の仮設校舎も活用予定であると説明しました。今後も、こども若者部と教育委員会、学校現場や運営事業者が協議しながら、よりよい放課後の居場所づくりを進めるとしました。
質問者によるコメント
児童育成クラブは、子育て世代の暮らしを支える重要な仕組みです。待機児童や保留児童の数字だけでなく、なぜその施設を選ぶのか、なぜ利用につながらないのか、こどもたちがどのように過ごしているのかを丁寧に把握することが大切です。
今回の質問では、データを見える形にして分析すること、デジタルを活用して利用者アンケートを行うこと、こどもの声を運営に反映すること、学校施設の活用を教育委員会と連携して検討することを求めました。こどもたちが安心して自分らしく過ごせる放課後の居場所づくりにつなげていきたいと考えています。
議事録原文
【質問の主な内容】
- 利用実態の分析について
- 令和8年度の入所状況では、利用決定者2,412人に対し、保留児童45人、待機児童16人が発生している
- 空き枠があるにもかかわらず保留児童や待機児童が発生している要因
- 利用率が低いクラブがある一方で、定員を超過しているクラブもある状況の分析
- 保留児童45人について、保留となった主な理由の把握と分析
- 公開されているデータやAIも活用しながら、より深い分析を進める必要性
- 利用者ニーズの把握と活用について
- 市が掲げる「多様なニーズへの対応」の具体的な内容
- 公設児童育成クラブの利用者アンケートを、運営改善や施設整備にどう活用しているか
- 民設児童育成クラブの利用者満足度や意見の把握方法
- アンケートは紙ではなく、デジタルを活用することで保護者の負担や市・事業者の集計負担を減らせること
- 満足度だけでなく、施設を選んだ理由、今後求めるサービス、保留者や辞退者の声も把握する必要性
- こどもまんなかの居場所づくりについて
- 児童育成クラブは、保護者の就労支援だけでなく、こどもたちが放課後の長い時間を過ごす生活の場であること
- 市が児童育成クラブにおける「こどものウェルビーイング」をどう捉えているか
- 一人あたりの面積や過ごしやすさなど、こどもの居場所としての質をどう考えるか
- こどもたち自身の意見や思いをどう把握し、運営や施策に反映するか
- 今後の方向性について
- 学校施設や空き教室、図書室、特別教室などの活用の考え方
- こども若者部と教育委員会がどのように連携して検討を進めるか
- 待機児童対策と、こどもたちがゆとりをもって過ごせる環境づくりの両立
【答弁の主な内容】
市は、児童育成クラブの入所施設について、児童の安全性や利便性を考慮し、原則として通学する学区内での利用としているため、他学区に空きがあっても待機児童の解消につながりにくい面があると説明しました。保留児童については、特定のクラブや通い慣れたクラブを継続して希望することが主な要因の一つだとしました。
施設ごとの利用状況の差については、小学校内または近接地に施設があるか、移動の負担、友人と同じクラブに通いたいという児童の希望、延長保育や特色ある教育プログラムなど、さまざまな要因があると説明しました。民設クラブは重要なパートナーであり、特色ある体験活動の実施など、事業者ごとの工夫を促しているとしました。
利用者ニーズについては、こどもにとっては遊び、交流、リラックスできる時間や場所などがあり、保護者にとっては安全・安心な預かり環境、延長保育、長期休暇中の一時入会、学習環境、特色ある体験、地域との関わり、相談体制の充実などがあると説明しました。
公設クラブでは利用者アンケートを実施しており、日々の運営改善や支援員研修、新たな民設クラブ整備時の評価の参考にしているとしました。民設クラブについては、各クラブで独自アンケート、保護者面談、意見箱などを行っているが、今後は公設クラブと同様のアンケート調査を実施したい考えを示しました。調査方法については、事業者や市の負担を減らすため、デジタルの活用も含めて検討するとしました。
辞退者や保留者のニーズについては、申請途中や入所決定後の辞退者に理由を確認しており、複数の入所が決定して併願先を辞退するケースや、家庭保育、転居などの事情があると説明しました。幅広い対象でのニーズ把握が必要であり、アンケート項目の追加も含めて検討するとしました。
こどものウェルビーイングについては、児童育成クラブを単なる安全・安心な居場所ではなく、こどもたちの健やかな育ちと幸せを支える場と捉えていると説明しました。安全に利用できる場所、自分の好きな遊びや活動に主体的に取り組める環境、支援員の確保や質の向上が重要だとしました。一人あたりの面積については、待機児童対策とのバランスが難しいものの、改善すべき内容であるとの認識を示しました。
こどもの意見の把握については、支援員との日頃のコミュニケーション、行事内容を一緒に考えること、バザーの売上でほしいものを相談して購入すること、こども会議やイベントリーダーなど、多様な方法で行っていると説明しました。市のこども若者計画でも、こども若者の居場所や活動への意見聴取と反映を位置づけているとしました。
学校施設や空き教室の活用については、山田小学校、常盤小学校で実施しており、来年度からは老上小学校の仮設校舎を活用する予定だと説明しました。空き教室や特別教室の活用には学校側の事情や教育委員会との調整が必要であり、今後もこども若者部、教育委員会、学校現場、運営事業者で協議しながら進めるとしました。
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